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桜東ハンドボールクラブは,2015年にできた小学生のハンドボールクラブです。 Tri-C Ball Party (トリック・ボール・パーティ)を開催してます。 Coordination, ball Control, Communicationの頭文字三つ(Tri, トライ)でTri-C(ハイフンはよくわからずつけた)。 小学生・未就学児・そのお父さんお母さんを対象として,ストリートハンドボールやハンドボールを題材に、ボールの投げ方,走り方などを楽しく「練習」します。 「あ,なんかみんなでボール遊びやってる」って思った通りすがりの方,どうぞあがってって下さい。
スポーツと判断ー行動
大人になって仕事をするようになると,スポーツからは遠ざかります。デスクワーク中心だとなおさらからだを動かさなくなります。そうすると,スポーツを学ぶ意義はどこにあるのか,ということになります。

学ばせる方も,健康増進かメダルを取らせるか,の二極化になりがち。つまり,「実力は(大幅に)劣るけど一生懸命やりたい」という選手の活動する場が失われていく感じがあります。「下手なくせにむきになって...」「勉強だけやってればいいじゃない...」みたいな感じです。

ですが,私は,ある特性を意識してスポーツを指導することで,ある「技術」が発達すると感じてます。データはありませんが,感覚的なものです。その技術というのは「瞬間的な行動力」です。で,特性というのは,1)局面の認知ー判断をさせること,2)判断に求められる動作を出来るようにすること,3)認知から動作までを瞬間的に行うこと,です。

スポーツはこの認知→判断→動作→行動修正→認知→...の連続です。とっさの判断があちこちで要求されます。この一連の技術は日常や仕事などでも生きると思います。運動能力のすぐれた人でもコーチのいいなりの選手もいれば,運動が苦手でも瞬間的な行動力にすぐれた人は沢山います。これは,「認知」から「行動」までのサイクルを学んでいるかどうか,によると思います。

車の運転中のアクシデントや,突如ふって湧いた仕事への対応。これらへの対応はスポーツだけやっていたって,全然出来るようにはなりません。ですが,どう対応するか,という知識(技術)があれば,それを素早く取り出す「判断ー行動」の能力は,スポーツによって高められるのでは,と思います。

繰り返しますが,あくまで感覚的なものです。この研究例があれば,知りたいですね。
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保護者の望むもの
以前書きました「なぜ入会するまでいかないのか理由が知りたい」ということに関して少し分かったことがありました。

自分自身,体育推薦ではない大学にしては割とハードな練習をしてきました。いつやめてやろうか,と思ってましたが,最後まで続けてしまいました。おかげで今でもかなり自由にからだが動きます。

なので自分が指導する以上,子供たちにも「器用なからだ」と「強い気持ち」を与える場を作りたい,と考えてました。ですが,保護者の方々の話を聞くと,必ずしも「子供のからだを鍛えたい」という理由でスポーツをやらしている訳ではないみたいです。

多いのは「友達がやっているから」「時間がなんとなく」という理由かなと思いました。あまり上手にからだを動かせない子も「ハードな練習をしてまでパワーアップしたい」という感じではなく,出来ないなら出来ないなりに,という感じです。

この前,自分のお子さんにハンドボールを一度やらせてみようか,という方の話を聞きました。僕はハンドボールの競技の優位性とか教育効果とか切々と語りましたが,結局「なんか(私がやったボール投げの)授業が面白いって言ってたから」という理由でした。つまり保護者も,子供の運動能力を高める必要性に追われていない,ということです。「ハンドボールやるとバランス良く全身が ... 」なんて理屈言はあまり意味がなかったわけですね。

これを「やるなら勝たないと意味がない」なんて言ってしまうとダメです。勝つ喜びも大事ですが,(他人と比べずに)今の状況を楽しめる,というのも同じくらい大事だと思うのです。社会でつらい思いした多くの大人は,この事が分かる人が多いと思います。誰でも能力以上の事を過剰に要求されるとポッキリ折れます。あきらめることが出来る,というのは自分を守るために必要なことです。

ただ,つくばの子供と接して感じるのは,ちょっと難しい練習を課すとすぐに「無理!」といって避ける,ということです。つまり,着実に結果が出ることしかしない,ということです。この原因は,おそらく子供のした「結果」だけみて,褒めたり怒ったりしているからではないでしょうか。

指導の本質は「プロセスをみてあげること」です。RPG だっていきなりHPも攻撃力もMAXで魔法を全部覚えていたら面白くないです。面白いのは結果が得られるプロセスです。指導者が「上手くなろうとするプロセス」を重視しているのであれば,ある程度ハードな練習を課すはずです。だから保護者には,試合ではなく練習こそ見てあげてほしいと思います。
アスリートの価値
無名だったのに,いきなり注目を浴びるアスリートが時々現れます。予期せぬメダルや入賞で,スポーツ新聞の一面を飾り,ニュースで特集が組まれ,生い立ちや日常,どんなにストイックにその競技に取り組んだか,などが紹介されます。ですが,たいていは継続して成績を残すことはできず,やがて「ああ,そんな人,いたね」みたいな扱いになります。

熱しやすく冷めやすい日本人は,その瞬間のパフォーマンスしか,興味がありません。お金をとるスポーツはエンターテインメントで,アスリートはキャストといえます。なので,パフォーマンスで魅了するのは彼らの義務ではあります。ですが,旬が過ぎた日本のアスリートは,セカンドキャリアの形成が大変難しいです。スポーツで高校や大学に進学した人も,卒業(つまり契約期間の終了)したとたん,何もできなくなる,というのを良く聞きます。

一方,昔,何かの本で読んだのは,イギリスなどではあるレベルまで到達したアスリートは,リタイアした後も非常に敬意を払われるそうです。その選手が成績を出すにいたった,過程や思考,そこにある哲学を,みんなが重視するからです。

日本のスポーツ文化が一元的で未熟なのは,幼少期の人格形成期のスポーツ活動で「勝ったね,すごいね」「なんであんな負けてばかりなの」と成績ばかり重視されることに,大きな原因があります。特に指導者は,選手の行動や思考過程を評価しようとしなくてはなりません。
ハンドボールJ級指導者講習会「子供たちに「伝える」ということ」
<strong>「子供たちに「伝える」ということ」
</strong>
 
 練習や試合中にプレイに関して指示を出すと子供は大抵うなずき、その直後は言われた通りのプレイをする。しかし、10分もすると(中には10秒もすると)は忘れてしまっている。試合終了後に「あんなに言ったのに○×な動きが全然出来ていない」とコーチは毎回嘆く。親も「なんでうちの子はあんなにコーチに何度も言われてるのにあんな簡単な事がなんでできないんだろうか」とがっかり。
 
 だが、ここで練習の風景を思い返してみる。言葉が抽象的だったり、一度にあれこれ言い過ぎたり、話が長過ぎて子供が飽きている...こういう光景が浮かび上がってこないだろうか。これらはすべて「言っているだけ」か「怒鳴っているだけ」なのである。
 
 ジュニア指導者の役割は、集団活動への適応や競技技術を伝えることであろう。ここで間違えやすいのは、一方的に話したり見せたりした時点で「伝えた」ととらえてしまうことである。自分の言葉や行動によって「相手の行動を変える」こと、それこそが「伝える」ということに他ならない。
 
 指導者の指示通りに動くというのは、勝利をねらうべき集団(オリンピック代表、プロスポーツ選手)ではもちろん必要な能力である。ただ、ジュニアの指導者が面するのは、初めてハンドボールをする、初めてスポーツチームに所属する、子供である。
 
 自分は未だ黙って子供を見守ることが出来ずに、ついあれこれと指示を出してしまう。その原因は試合でやる動きを伝えきれていないからだ。それを繕おうとしているからだと思う(もちろん、作戦上の指示は必要だが)。「試合でいかに細かく指示を出すか」から「どれだけ試合を黙って見守っていられるか」という視点がジュニアの指導者として大事になってくるのではないか。
 
 練習してきたプレイを試合で自然に出来る、大人に何も言われなくても自然に挨拶ができる、そんな最初の一回を脳裏に描きながら、自分と子供の成長を待ちたい。
 
2011.01 指導者講習会資料より
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参加方法
  • 対象 小学生男女およびその家族(未就学児は保護者同伴で可)
  • 練習
    日曜日 並木小学校グラウンド
    不定期土曜日 桜南小学校体育館
  • 参加費 無料(寄付 1回 1-500円程度)
  • 参加方法 開催日ごとの参加票に入力の上、直接会場にお越しください。
  • 年間参加費
    1,000円/年(子供)、2,000円/年(大人)
    登録手数料 200円/件・家族
    ※スポーツ保険+雑費
プロフィール
HN:
Tri-C Ball Party
性別:
非公開
自己紹介:
2011年12月から茨城県つくば市並木地区で,ハンドボールを自由に出来る場を作ろうとする,その記録。

2012年に並木ハンドボールスクールと称して数回スクールを開催も諸事情で一旦休止、バーチャルクラブに。

2013年にみんなで自由にボール運動を出来る場を、と隔週で活動再開。徐々に参加者が増える。

そして2015年4月。

ついに「桜東ハンドボールクラブ」として,活動開始!

問い合わせ先
kyazaki001 (at) gmail.com

(at)をアットマークに。
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